「ニッポンの伝統音楽を聴いて唄って、心地よくなろう!」 |
クラシック音楽を初めとする西洋音楽の教育法を日本に取り入れてから、すでに100年以上。2002年になって初めて、公立の中学校の音楽教育に邦楽が取り入れられ、また、沖縄民謡や津軽三味線が急に脚光を浴びるなど、ニッポン伝統音楽に対し、急激に(というかやっと)、アタシも含むたくさんのニッポン人が目を向けるようになってまいりました。 しかし、長唄や小唄、端唄というコトバを聞いても、多くのニッポン人は区別がつかない!(もちろんアタシもそうでした。)せいぜいイメージするのは、三味線を持った芸者さんがチン・トン・シャンとやるアレ、もしくはハカマを着たおじさんがウ〜〜ア〜〜と低音で唸るアレなど、その筋の方が聞いたら、さぞガッカリなさるであろうというのが現状です。 そんな中、伝統音楽の代表でもある長唄の、とある師匠の講演会があり、そこに参加して感じたことからお話しします。たまたま参加者は20代を中心とする、POPSやROCKの若手ヴォーカリストたちだったこともあり、伝統音楽についての基礎知識から教えていただきました。 まず、長唄はもともと歌舞伎のバック演奏として生まれてきたことや、歌舞伎というもの自体が、もともと江戸の街中を目立つ格好で行く若者のツッパった様子を、「傾く」(かたぶく)といったところから、それをいわば日本風ミュージカルに取り入れたことが始まりだとか。今の時代にもまったく通じるような自然な文化の生まれ方のお話はとても参考になりました。
コロムビアミュージック「日本の伝統音楽」 伝統音楽史をはじめ、100曲もの貴重な演奏や唄が聴けます! また、発声の勉強というと、まずクラシック的な唱法から教えられるところがほとんどで、ニッポンの伝統芸にあるような歌い方は、ノドに負担をかけて無理に声を作ったりするので、よくないと長い間否定されてきていました。しかし、東大医学部音声言語医学研究施設でも調査された結果、長唄のような歌い方は全然悪いわけではないということだそうです。 この講演会で、アタシも長唄のお稽古を少しだけつけていただいんですが、実感しましたよ。長唄って、もしかしたらベルカント唱法に勝るとも劣らないのでは…と思えるほどの、ものすごく体を使ったパワフルな発声なんです。もちろんノドに変な負担はかけません。(注:ベルカント唱法とは:イタリア歌劇から生まれた歌唱法。マイクを使わずに大きな会場にも声を響かせるため、腹式呼吸を使って体の中の支えをコントロールする。) 体を使ってのソウルフルな発声で、かつ単独でしっとりとニッポン文化を味わいたい方は、こんなニッポンの伝統芸にトライしてみるのも面白いかもしれませんね。アタシの場合は、リズムや間(ま)についての新たな発見もあり、欧米の文化との違いについて考えさせられることが多々ありました。もちろん馴染みのない方は、まず耳を傾けてみるだけでも新たな発見があるかもしれません。 最近の和風ブームとともに、こんな心地よさもいかがでしょうか? でも、ニッポンで和風ブームって・・・? |